こころ

⑤Day5 2021/11/21(日)

先月の断捨離ゲームで、本の整理をしていた時に見つけた本、夏目漱石著「こころ」を読み終えた。多分中学生の頃読んでいたので、話の本筋は記憶にあった。

今回読んでてこれって中学生の頃の自分では全く理解出来なかっただろうなぁ、と何度も思った。読書感想文を書いた気がするが、当時はどんな感想をもったのか、そっちの方に興味がある。今回はそれぞれの登場人物の心情に深く共感を覚えたり、そんな風に考えてしまうのは自分だけじゃないんだぁ、と慰められたり。医学はどんどん進歩するのに、人間の「こころ」なるものは進化していないんだなぁとも。むしろ退化しているかとも。

最近は「親ガチャ」(=「親は自分では選べない」「どういう境遇生まれるかは全くの運任せ」)なる言葉が流行っているそうだが、そんなのあまりに当たり前過ぎて意味を聞いた時苦笑しまった。今の格差社会への不満から出てきた発想だと思う。

そんな風に思う若い人がいるなら是非「こころ」を読んで欲しいと思う。世間的にはとても恵まれた境遇にある登場人物達。でも誰も幸せになれなかった。と言うより幸せを感じられなかった。こうして書いてみると現代も全く同じだなぁと思う。

自分の「こころ」の扱いがわからなくて、ヨガクラスに人が集まり、和尚さんやひろゆきさんのYouTubeの再生回数が上がり続けるんだよね。それでも、皆何とかして少しでも上手に「こころ」を扱いたいと思っているんだよね。身近にちゃんと導いてくれる親、監督、先輩、友人に恵まれて育った人は、とてもラッキーなんだよね。1人でもそういう人に出会えたらかなり恵まれているというもの。少なくとも自分の場合は、職場に入った時は周囲が一生懸命育ててくれたなぁ。

気付けば自分もどちらかというとサポーターサイドに回らなければならない世代。良きサポーターになれないまでも悪影響を及ぼさない様に心掛けなきゃね。せめて機嫌よく話を聞ける人になりたいね。