ノマドの生き方

④Day19 2021/11/5(金)

はや週末。最近wowowで放映された映画「ノマドランド」を録画で見る。観たいと思っていたら、意外と直ぐにwowowがやってくれてラッキー。

年代的にドンピシャだったせいか、自分は最後まで真剣に観た。でも10年前の自分だったら、重過ぎてたいして引き込まれなかっただろうなぁとも思った。

2008年の経済危機の影響受けたリタイア世代が家を失い、働き口を求めて全米を車で移動しながら生活している「現代のノマド」の日々が描かれている。2008年の危機がここまでの衝撃的な現実をアメリカ社会に突きつけていた事に今更ながら驚いた。ウォール街のエリート達が職を失って、会社を出て行く映像は記憶しているがリタイア世代までこんなに巻き込まれていたとは。映画の出だしは、Amazonで働く主人公を通してアメリカの社会が変容していく過程を描いていくんだと思って見ていた。Amazonがクリスマス前の繁忙期には本当にこうした方々を雇っているというのも驚く。Amazonの現場がそのまま使われているとこからも、Amazonがちゃんと雇用の機会を提供していると肯定的に見られているのだろう。前半はそんな観察を呑気にしてたが、後半になって、これはそんな単純な話ではないんだということに気付く。

「我々はhomeless ではない、houselessなのだ」という主人公のセリフ。極端な話、主人公は断捨離的な生き方を自ら選んでいる。ノマドになったのは経済的な事情だったが、一つまた一つと要らない物を取り除いて行って初めて心の自由に出会う。これは体験した人しかわからない境地なんだろう。

インドで生活していた時に、多くの若者が外国からわざわざインドでの不便な生活を求めてやってくる様子がよく理解出来なかったが、彼らも若いのにそんな実験をしに来てたんだね、きっと。

自分の未来思う時、ノマドは厳しいが少なくとも流動性は確保しておきたいと最近強く思う。どこでも楽しめる自分を鍛え続けて行くことは老後生活できっと役立つはず。

たまにこういう深い映画を観て、色々考えてみるのも大事だと思った。